古来、私たち人間は、植物の香りが持つ不思議な力に着目し、医療や美容、祭祀などに活用してきました。
アロマテラピーの歴史は、古代メソポタミア文明にまでさかのぼることができます。
神様へのささげ物として使われていたとの記録があるほか、精油を抽出するための陶器も発掘されています。
■紀元前のアロマ?!
紀元前3000年頃の古代エジプト時代になると、ミイラの腐敗を防ぐためにも使われるようになりました。
また病気やけがの治療、宗教儀式などにも使われたほか、身分の高い人たちが香水として使っていました。
ツタンカーメンの王墓からも、香油を入れる壺が発見されています。
また、クレオパトラはローズの香油が大好きだったと伝えられています。
華やかな女王様にふさわしい香りですね。
また、紀元前の教えである旧約聖書にも、精油は何度も登場しています。
紀元前2000〜1000年ころのお話になりますが、シバの女王がソロモン王への贈り物として乳香と白檀の香料などを用意したと書かれています。
当時は女王から王様への贈り物とされるほど香料は貴重で、金や宝石と同じくらい価値のある財宝でした。エジプト文化の影響を強く受けているギリシャ文明では、医療面の効果を重要視しており、医学の祖であるヒポクラテスも香油を活用しています。
■世界各国のアロマ!
アロマの活用は、西洋や中東だけで活用されていたわけではありません。
植物の香りは世界各国で古くから行われてきました。
インドなどでは、アーユルヴェーダと呼ばれる療法に使われています。
また中国や日本では香木と呼ばれる香りの高い木を燃やして香りを楽しむ「お香」が珍重されてきました。
ただ精油としての活用は、ヨーロッパを中心に発達していきました。
伝染病の予防や、病気の治療など医療面で広く使われ、14世紀に猛威をふるったペストの治療にも使われています。
古代から使われていた植物の精油ですが、アロマテラピーという名前が付けられたのは、つい最近のことです。
1920年代の初め、フランスの調香師で研究者のルネ・モーリス・ガットフォセという人物が、科学実験中にやけどを負ってしまいました。
そのとき、応急処置としてラベンダーの精油をやけどした箇所にふりかけたところ、ヤケドがあとかたもなく治ったのをきっかけに、精油を医療に活用するための研究を進めるようになったのです。
ガットフォセ氏は精油を使った治療をアロマ(香り)によるセラピー(治療)という意味で、アロマテラピーと名づけ、研究書を執筆。
世の中に広めたのです。
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